労働問題のリスクマネジメント

近年の情報革命は、私たちの労働環境にも様々な変化をもたらしました。

社会では《ブラック企業》という呼び名が流行語にまでなり、労務管理の現場では、どこの企業でも常に何らかの人事の問題を抱えています。また、その結果として、今やどんな会社でも労働問題が他人事ではなくなり、使用者側もある程度労働法や労務管理のことを学んで、日頃から知識武装をしておくことが必要になってきました。

 

「人事労務エキスパート」では、現状で予防できることは未然に防ぎ、同時にもし労働問題が起こってしまった場合の被害を最小限に食い止めるための対応策を提案します。

1 経営者の頭を悩ます問題社員をなくそう

次に挙げるような問題社員はいませんか?

 

・無断欠勤や遅刻が多い「勤務不良」の社員

・ダラダラ仕事をしていて残業が多い社員

・まったく協調性がない「オレ様」社員

・中身もないのに知ったかぶりで権利ばかり主張する社員

・一歩間違えればセクハラ・パワハラとなりそうな行為をしている社員

 

近年は、一括りに「問題社員」と言っても中身は実に多様化しています。 

「人事労務エキスパート」では、それらの「問題社員」が新たに生まれてこないためのヒトづくりを第一とした上で、今後に向けてのリスク管理までを指導していきます。

2 リスクマネジメント型の就業規則とは?

下記のような就業規則を使用している企業はありませんか?

 

・就業規則に反する慣習が多数存在する

・会社設立時にネットから雛形をダウンロードして作成された

・法律改正に対応しておらず、何年も放置されている

・残業代の支払が明記されているのに実際は払っていない

・正社員とパートの区別が不明確のため、社会保険加入や有給休暇付与で悩む

 

労働問題が発生した場合、まずは就業規則がどうなっているかが問われます。

さすがに『就業規則がありません』と言う会社は稀ですが、上記の様な就業規則で未だかつて問題が起こった事がないとすればそれはラッキーです。

 

労働問題が起こってしまうと、お金と時間を浪費するだけで企業には何の利益ももたらさない上に、泥沼化したあかつきには労使ともに長い間拭い去れないシコリを残す事になります。まずは今すぐトラブルが起きるかもしれないと想定し、対応策に着手しましょう。

 

また、就業規則と言うのは、内的には「会社内のルール」であり、外的には経済情勢や法改正にも対応していくことが求められるので、100社あれば就業規則も100存在するのが本来のあるべき姿です。

 

その一方で就業規則とは、考えようによっては会社が従業員の責務を一方的に規定できる唯一の手段でもあります。法令違反や不利益な変更でなければ、従業員の権利を守るからこそ義務を課すこともできるとも考えられます。

3 あっせん(個別労働問題解決システム)とは?

解雇、残業代不払い、セクハラなど、労働者と事業主との間の紛争の最終解決手段としては裁判制度がありますが、それには多くの時間と費用がかかります。そこで、これらの個別労働契約に関する紛争の迅速な解決を目的として、個別労働関係紛争解決促進法が施行されました。

 

特定社会保険労務士は、この法律に基づいて都道府県労働局(紛争調整委員会)等が行う「あっせん」における代理人となることができます。そして、当組合にも多数の特定社会保険労務士が所属しています。

「あっせん」を選択するメリットとしては以下のようなことが挙げられます。

 

・  裁判手続より迅速に結論が出ます。

・  柔軟な解決が可能で、双方の面目を保った解決が可能です。

・  あっせん制度を利用する費用は裁判に比較して安価です。

・  あっせん案に合意すれば、民法上の和解契約の効力を持ちます。

 

また「あっせん」は裁判と異なり白黒をつける場ではありません。柔軟な解決が可能な反面、労使双方で歩み寄る姿勢も必要になります。