メンタルヘルス不調者&不調予防対策

―メンタルヘルス不調とは―

 

精神及び行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活および生活の質に影響を与える可能性のある精神的及び行動上の問題

 

―「労働者の心の健康の保持増進のための指針」

厚生労働省 2006年 より

1 メンタルヘルス不調代表例

① うつ病(単極性気分障害)

② 躁うつ病(双極性気分障害)

③ 統合失調症

④ アルコール依存症

⑤ パニック障害

⑥ 適応障害

⑦ 睡眠障害

2 メンタルヘルス不調発生時の生活上のサイン

・原因不明の体調不良 ・食欲低下 ・睡眠障害 ・飲酒量の増加

・仕事の能率が低下する ・仕事のミスやロスが増える ・遅刻、早退、欠勤が多くなる

・あいさつやつきあいを避ける ・他人の言動が気になる ・態度が落ち着かずイライラ

・口数が減る(もしくは増える)・考え込む ・些細なことで怒る、反抗する

3 メンタルヘルス不調者発生時に陥りやすい企業の対処例

・従業員からの報告(本人報告や医師の診断書)を受けた病気の症例のみで休職等の判断を考えようとしてしまう

・従業員のメンタルヘルス不調原因を全く考えないで休職等の判断を考えようとしてしまう

・従業員から報告や要望、医師の診断が全ての基準となって就業規則等を確認しないで休職を認める

・メンタルヘルス不調になったら、不調発生原因等も判断せずに退職、解雇をすぐに考える

4 メンタルヘルス不調発生時の対処法

まずは以下のチェック項目を参照ください。

 

・就業規則に休職制度がありますか?

・現在の貴社に合った就業規則(休職制度)ですか?

・休職制度の運用は会社主導で作られていますか?

 

 ↓

 

・メンタルヘルス不調者が発生した場合を想定した休職制度になっていますか?

・メンタルヘルス不調者がどのような状態になれば休職と認めますか?

・休職の決定は誰が決めますか?会社主導?医師の診断書?従業員の申立て?

 

メンタルヘルスへの対処法には根拠が必要です。会社は「休職」の定義とその扱いを会社独自の根拠にて定め、規程化等しておく事が重要です。

5 メンタルヘルス不調は発生後の対処以上に予防が大事

予防のために大切なのは「ラインによるケア」つまり以下の様な取組みがカギを握ります。

 

⑴     会社の上司が日頃の職場環境の把握改善

⑵     部下等との日常的コミュニケーションによる異常の早期発見

⑶     部下への相談対応を随時行う。

    

そして、次のことを段階的に心掛け、以降PDCAサイクルを繰り返していきます。

 

⑴     メンタルヘルスケアに関する事業者方針の意義(会社のトップが人的資本を大事にする意思が大切)

⑵     心の健康づくり体制の整備(会社内でメンタルヘルス不調予防のための職場改善取組計画)

⑶     事業場内での問題点の把握

 

4つのケアとは

    「セルフケア」

    「ラインによるケア」

    「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」

    「事業場外資源によるケア」

 

です。メンタルヘルス不調予防こそが、最大のメンタルヘルス不調対策となり得るのです。